2011年5月7日土曜日

<百貨店>大手の8月中間連結決算 消費低迷、4陣営減収

 大手百貨店の10年8月中間連結決算が12日出そろった。中間決算期が9月の三越伊勢丹ホールディングス(HD)の業績予想を含めると4グループとも減収。傘下に大丸、松坂屋を持つJ?フロントリテイリングと高島屋はコスト削減などで営業増益を確保したが、デフレ下で売り上げが伸びない体質を脱しておらず、各社は店舗改革や売り場改装など模索を続けている。

 J?フロントの売上高は前年同期比2.8%減の4666億円で、09年8月中間期(13.3%減)から減少幅は改善。営業利益は9%増の73億円で、経費削減などの効果が出た。高島屋の売上高は1.4%減の4227億円で09年8月中間期(12.2%減)よりは改善。売上高の減少が小幅にとどまったことと人員減などの経費削減で営業利益は53.2%増の79億円だった。そごう?西武は売上高が2.8%減の4110億円で、利益率の高い衣料品の不調などで営業利益は91.1%減の2億円だった。

 売り上げには底打ちの兆しも見られるが、足元は高額品の売り上げ不振など消費低迷の影が再び現れている。「春先は景気の先行きを楽観したが、不安に変わった。今後は更に厳しさを増す」(奥田務?J?フロント会長)との見方が多い。11年2月期の売上高予想はJ?フロント、高島屋、そごう?西武ともに減収のまま据え置いた。

 売り上げ減のトンネルを抜け出そうと各社は店舗改革や売り場改装に取り組む。J?フロントは FF11 RMT
、松坂屋銀座店に流行衣料品を低価格で提供するファストファッションの「フォーエバー21」を4月に入居させたのに続き、大丸の京都店や心斎橋店で成功した若者向けの低価格な洋服売り場を他店舗にも拡大する。高島屋は東京?新宿のタカシマヤタイムズスクエアに「ユニクロ」を入居させ、立川店(東京都立川市)には大塚家具を誘致し来年2月にオープンさせる。有力テナントの誘致で集客力を強化するとともに「効率化を徹底させる」(鈴木弘治社長)戦略だ。そごう?西武も、都心の主力店舗は百貨店自体による仕入れを強化する一方、郊外店は有力なテナントでテコ入れを図る。【井出晋平】

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引用元:RMT

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